- SNSってフォロワーが増えれば良いと思っている人
- SNS分析ってどうやればいいか分からない人
- SNS分析のポイントを知りたい人

シャー・・・(SNSを使ってるんだけど、なかなか伸びないなぁ…。)

SNSはただ使えば良いってものじゃないんやで。SNS分析やっとるか?

シャ!?(全然!SNSって分析する必要もあるの?フォロワーが増えてけば良いと思ってた!!)

単純にフォロワーが増えれば良いわけじゃないんや。例えば、お客さんになりそうな人にフォローされているか?とか、いつの時間帯に投稿すれば良いかとかを調べる必要があんねん。

シャー!(えー!そういうのって何をどう調べていけば良いかも分かんないし、そもそもどうやって調べたりするの?)

ほな、今回はSNS分析について詳しく解説していこか!
近年、多くの企業やマーケターがSNSを重視しており、マーケティングにおけるSNS分析の必要性が高まっています。しかし、SNS分析のやり方がわからずに悩んでいる人も少なくないでしょう。
SNS分析と聞くと難しそうなイメージがあるかもしれませんが、基本的なやり方を知っておけば戸惑うことなく始められます。
今回は、SNS分析の目的からやり方、成功させる方法まで詳しく解説していきます。
SNS分析とは?
SNS分析とは、ソーシャルメディア上の投稿やコメント、いいねなどのデータを収集し、分析する手法のことです。
InstagramやX(旧:Twitter)、FacebookなどのSNSにはこんな特徴があります。
- 消費者の忖度ない声やリアルタイム性の高い情報で溢れている
- 新商品・キャンペーン・イベントへの反響を得やすい
- 活用している人数も多く、消費者のニーズを把握を調べやすい
- 競合他社のサービスや、ファンの傾向をつかみやすい
このようなSNSの特徴を活かして、マーケティング戦略の策定や製品開発の意思決定、顧客サービスの改善などに役立てていくのです。
しかし、自社SNSを運用し、より効果的に活用するにはSNS分析が必要になってきます。

シャー!(SNSはただ使えば良いってものじゃないんだね!)

結局、企業では成果が出てナンボやからな。
SNS分析の目的

企業がSNS分析を行う主な目的は以下の3つです。
- 効果測定:SNSを運用した結果、どのような成果が出ているか?を知りたい
- 情報収集:自社のサービスはニーズがあるかを調べたい
- 競合比較:自社のサービスが競合に劣っていないか?強みがあるかを比べたい
それぞれ詳しく説明していきます。
SNS運用の効果測定をする
SNS分析の目的の1つ目は、自社のSNS運用の効果を測定し、運用するためです。
例えばこのような内容を見て改善していきます。
- インプレッション(投稿の表示回数)
- エンゲージメント(投稿に反応された数)
- フォロワーの増加数
- クリック率(URLのクリック率)
- インプレッションやエンゲージメントが高かった投稿の特徴を把握して将来の投稿作成に活かす
- 効果がイマイチだった投稿に関しては改善活動を行う
- 今後、フォローしていくアカウントを精査する
このようにSNS運用の効果を測定するだけでなく、測定した結果を活かすことで、より効果的なSNS運営が可能になります。

シャー・・・(そっか、数字が増えてれば良いやーって思ってた。)

数字が増えることは良いことやけど、大事なのはバランス。表示が多いのに、反応が薄かったら効果が出てないので改善する必要がある…みたいな感じやな。
情報をリアルタイムで収集する
SNS分析の目的の2つ目は、情報をリアルタイムで収集することです。
SNSは多くの消費者がリアルタイムで情報を発信するプラットフォームであるため、顧客の意見や感情、トレンドなどの情報を即時に収集できるというメリットがあります。

情報をリアルタイムで収集することは、顧客の意見やニーズに素早く対応し顧客との関係を強化するのに役立ちます。また、SNSを使った情報収集は、トレンドに迅速に対応して商品・サービス提供のチャンスを逃さないためにも大切です。

シャ!(僕も地震速報よりもXを見ちゃうことある!!)

サイトの速報よりも即時性が高いってのはSNSの特徴やな。
競合他社の情報を得る
競合他社の情報を得ることも、企業がSNS分析を行う目的の一つです。
SNSにおける競合他社の活動や戦略を分析することで、自社のSNS戦略を改善したり、競争力を維持・向上させたりできます。たとえば、競合他社の投稿内容やエンゲージメント、広告キャンペーン、フォロワーの属性などの情報を収集し、継続的に監視することで競合状況を把握できます。

データ分析の結果、得られた洞察は自社のSNS戦略や施策に反映させることが大切です。

シャ!(たしかにほとんど同じサービスだったとしたら売れないもんね!)

似たようなサービスだったとしても、アプローチする層を変えてみたら売れたりするから、どんな人が買ってるのかな?と競合チェックするのは大切やな。
SNS分析のやり方

SNS分析の基本的なやり方を、PDCAのサイクルに沿って解説していきます。
- Plan:SNS運用の目標を明確にする
- Do:SNSのアナリティクス・インサイトを確認する
- Check:データをまとめる
- Act:施策を検討する
SNS運用の目標を明確にする
まず、SNS分析を始めるにあたっては、SNS運用の目標を明確にしましょう。PDCAサイクルを回すためには、達成可能かつ測定可能である具体的な目標を立てることが重要です。

たとえば、「毎月のフォロワー数を10%増加させる」という目標を立てた場合、毎月のフォロワー数を記録して推移を分析するなど、目標達成のための測定・分析が可能に。また、達成すべき目標が明確なので、分析結果にもとづいた改善プランも立てやすくなります。

シャ・・・(目標って決めるの難しいんだよね…。)

あまりに達成が難しいと萎えてしまうから、今までの110%を上限くらいにしておくとええで。
SNSのアナリティクス・インサイトを確認する
SNS分析では、各SNSのプラットフォームが提供する分析ツールを確認します。ツールやダッシュボードを使用することで、SNSのパフォーマンスを詳細に分析できます。
ここでは、InstagramのインサイトとX(旧:Twitter)のアナリティクスの見方を解説します。
Instagramのインサイトの見方



インサイトの概要画面では、特定の期間内でリーチしたアカウント数や、アクションを実行したアカウント、合計フォロワー数などを確認できます。各項目をタップすると、それぞれの指標に関する詳細データを分析できます。
トップコンテンツでは、任意に設定した期間の投稿をリーチ数やエンゲージメント数が多かった順に閲覧することも可能です。
X(旧:Twitter)のアナリティクスの見方



アナリティクスでは、ポストが見られた回数とエンゲージメント数、いいね、具体的な反応を確認できます。具体的な反応では、コンテンツに応じてメディアのクリック数やフォロー数などを分析可能です。
データをまとめる
インサイトやアナリティクス、SNS分析ツールなどで得られた情報をまとめ、必要な情報を整理して可視化します。分析結果を目標と比較し、達成された成果や課題を把握しましょう。

PDCAサイクルを効果的に回すために、エンゲージメントが低い投稿、フォロワーの減少傾向、リンククリック率の低さなど、SNS運用における課題や改善の機会を特定することが大切です。
施策を検討する
分析で得られたデータをもとに、次の施策や改善策を検討します。目標達成に向けてどのようなアクションを実行するべきかを計画し、実行可能な施策を策定しましょう。

たとえば、コンテンツの改善、広告キャンペーンの実施、インフルエンサーとのコラボレーションなどが考えられます。予算やリソース、スケジュールなどの制約を考慮し、実行可能な範囲で調整しましょう。
目標の達成に向けて最も効果的なアクションプランを策定することで、SNS運用の成果を最大化できます。

シャ!(なんだか会議も重要そうだね!)

そうやな!効果的で全員の意見を吸い出せる会議を行うとええな。ワークショップ形式にして、改善案をみんなで考えるのもオススメやで。
SNS分析で確認すべきデータ

SNS分析において確認すべきデータは主に4つあります。
- フォロワー数
- インプレッション数(投稿の表示回数)
- エンゲージメント数(投稿に反応された数)
- リンククリック数
フォロワー数
SNS分析では、フォロワー数の推移を分析することが大切です。SNS運営において、フォロワー数は重要な指標であり、フォロワー数が多いと、影響力が高いアカウントと認識してもらえたり、フォロー獲得につながったりします。

フォロワー数の推移を分析し、フォロワー数の急増があった場合には、どのような投稿や活動によるものなのかを分析し、成功要因をしっかり把握しましょう。逆に、フォロワー数が減少した場合は、速やかに原因を特定し改善策を検討する必要があります。
また、慣れてきたらフォロワー数だけでなく、フォロワーの属性も分析してみましょう。

どのような年代・性別・趣味嗜好の人が自社アカウントをフォローしているかを把握することで、フォロワー層に合った投稿内容を考えやすくなります。
インプレッション数(投稿の表示回数)
インプレッション数もSNS分析で確認すべき大切なデータです。インプレッション数は、投稿がユーザーに表示された回数を意味しており、投稿を見たユーザーがSNSのフィードをスクロールして投稿が画面に表示されると「1」とカウントされます。

インプレッション数は、自社アカウントの投稿や広告がしっかり運営されているかを確認するのに役立ちます。
エンゲージメント数(投稿に反応された数)
SNS分析では、エンゲージメント数の確認も欠かせません。エンゲージメント数とは、いいねやコメント、シェアなど、ユーザーが投稿に反応した総数のことです。

一般的に、ユーザーにとって興味深いコンテンツほどより多くの反応が生まれるため、エンゲージメント数はコンテンツの魅力度やプロモーションが成功か失敗かなどを判断する指標として役立ちます。
なお、プロモーションの効果を判断する際には、エンゲージメント率を用いることが多いです。エンゲージメント率は、「(エンゲージメント数 ÷ インプレッション数)×100」で算出でき、投稿の表示回数に対してどれだけの反応があったかを示す割合となります。
リンククリック数
SNS分析を行う際は、リンククリック数も分析するといいでしょう。リンククリック数は、SNSの投稿やプロフィール内にあるリンクがクリックされた回数を意味します。

特定のリンクがどれだけクリックされたかを確認することで、特定のコンテンツやキャンペーンがユーザーにとってどれだけ興味深いものであったかを把握できます。リンククリック数が極めて少ない場合は、コンテンツやマーケティング戦略の改善策を検討する必要があるでしょう。
SNS分析の難しい点

SNS分析にはいくつかの難しい点が存在します。ここでは、3つの難しい点について対処法と合わせて解説していきます。
- 情報を精査するのが難しい
- ユーザーの属性を特定しにくい
- 時間がかかる
情報を精査するのが難しい
情報の精査は、SNS分析において重要であり、難しい点の一つです。
SNS上にはテキスト、画像、動画、リンクなどさまざまな形式のコンテンツがあり、それぞれに異なるデータや指標が存在します。SNS分析においては膨大な量の情報が生成されるため、効果的な分析や可視化が難しい場合があります。
また、SNS上で消費者や競合他社の情報をリアルタイムで収集する場合、信頼性の低い情報や偽の情報が拡散されていたり、情報に偏りがあったりすることも。

SNS分析を行う際には、信頼性の高いソースから必要な情報を選別し、情報を精査するための方法やツールを上手に活用することが大切です。
ユーザーの属性を特定しにくい
ユーザーの属性を特定しにくいことも、SNS分析の難しい点としてあげられます。SNSは、消費者のリアルな意見やニーズを収集する場として適していますが、多くのユーザーが匿名で利用しているため、ユーザーの属性を特定することは困難です。

また、SNSプラットフォームでもプライバシー保護の観点からユーザーの個人情報を保護するための取り組みを行っていたり、ユーザー自身がプロフィール情報を非公開にしていたりすることもあります。
このように、本名や年齢、職業を公開せずに利用できるSNSの場合、ユーザーの属性を特定しにくいことが課題です。ユーザー属性の特定を重要視する場合は、Facebookなど実名登録が基本のSNSに絞って分析する、SNS分析ツールを使うなど工夫するといいでしょう。
時間がかかる
SNS分析では、情報データを収集・分析するため時間がかかります。SNS上には膨大な情報やデータが存在しており、複数のプラットフォームからデータを収集したり、収集したデータを整理して精査したりする作業には多くの時間が必要です。

また、分析結果から意味のある洞察を抽出し、マーケティング戦略の策定や製品開発の意思決定に活かす作業にも一定以上の時間がかかります。
SNS分析にかかる時間や手間を削減し、効率良く情報の精査をするためには、次章で紹介しているSNS分析ツールの利用がおすすめです。
SNS分析を成功させる方法

SNS分析を成功に導くための方法を2つ紹介します。
- SNSの特徴を理解する
- SNS分析ツールを使う
SNSの特徴を理解する
SNS分析を成功に導くためには、SNSの特徴を理解することが大切です。各SNSプラットフォームの強みや弱み、特徴を理解することは、効果的なデータ分析や、適切なコンテンツ戦略の策定につながります。
たとえば、主要SNSの特徴はそれぞれ以下のとおりです。
・画像や動画などのビジュアルコンテンツが主体 ・ハッシュタグでコンテンツの発見性を高められる ・ストーリーズやライブなど、リアルタイムでのコミュニケーションが取れる | |
X(旧:Twitter) | ・短いテキストのコンテンツが主体 ・リアルタイム性が重視される ・リポスト機能があるので拡散性が高い |
・実名での登録が推奨されている ・多様な目的、形式のコンテンツが利用可能 ・グループやページなど、コミュニティを形成しやすい |
このように、SNSごとに特徴が大きく異なります。各SNSの特徴を理解し、特性に合ったコンテンツ作成やSNS戦略を展開することが大切です。
SNS分析ツールを使う
SNS分析を成功させるには、SNS分析ツールの活用が効果的です。SNS分析ツールとは、複数のSNSアカウントの数値や投稿データを一括で収集・分析できるツールのことを指します。
中でもおすすめは、全世界で34,000社以上の会社に導入されている「Meltwater」です。

Meltwaterでは、InstagramやX(旧:Twitter)やTikTokなどのソーシャルリスニング・分析・投稿管理などを行えます。
各SNSアカウントからデータを自動で抽出しグラフや数値など、直感的に見やすいダッシュボードでインタラクティブな分析が可能です。また、各SNSからデータを抽出し、手作業でレポートに取り込む必要なく、自動でレポート・ダッシュボードを作成・共有できるので時間短縮を図れます。
データ収集・分析の手間・時間を削減し、効果的にSNS分析を行いたい場合は、SNS分析ツールの活用を検討しましょう。
SNS分析を行って自社アカウントを効率よく育てよう

シャ!(難しそうだけど、ツールを使ったらなんかできそうな気がしてきた!)

人力で調査するのはほぼ不可能や。ツールはピンキリあるので、いろいろ試してみるとええで。

シャ?(無料もあるの?)

無料ももちろんあるで!ただ、企業アカウントは分析がとても大切やから、本気でやるなら機能が豊富な有料系の分析ツールを検討してな!
今回は、SNS分析の目的からやり方、成功させる方法まで詳しく解説しました。
SNS分析では、自社SNSアカウントの運営効果や消費者の意見、競合他社などに関する情報を収集し分析を行います。PDCAサイクルを意識して回すことで、自社のSNS戦略はもちろん、マーケティング戦略の策定や製品開発の意思決定などにも役立てることができます。
ただし、SNS分析では情報の精査が難しかったり、分析に時間がかかったりすることもあります。効率良く高度なSNS分析を行いたい場合は、MeltwaterなどのSNS分析ツールの活用も検討してみてください。
他にもSNSの分析に関して情報をまとめたので、ぜひご覧ください。