WordPressには無数のテーマがありますが、そのどれもがスタイリッシュでシンプルだったり、カッコよく作れたりすることが多いです。
しかし、雰囲気が柔らかかったり、優しい雰囲気を作り出すのは難しく、カスタマイズしてもなかなか作り出せません。
そんな中でも可愛くトップクラスの実力を持っているテーマが『SANGO(サンゴ)』です。SANGOはブロックエディター関係の機能が充実しているだけでなく、ブログとして十分な機能を兼ね備えている有料テーマ。
この記事では、SANGOの魅力と特徴、メリット・デメリットなどを詳しく紹介していきます。
SANGOが気になっている方や、他のテーマと比較したい方は、ぜひご覧ください。
総評:可愛い雰囲気のブログを作るならピッタリ
結論から言うと、SANGOは初心者ブロガーで可愛い雰囲気を求めている方にピッタリのテーマだと感じます。
SANGOの総評
- メリット
-
- かわいらしいマテリアルデザインで雰囲気が優しい
- 設定画面が分かりやすく、初心者に分かりやすい
- ブロックエディターのブロックや、SANGO Landを使ったコンテンツ作成の自由度が高い
- デメリット
-
- デザインが完成されていて、カスタマイズが難しい
- 細かい使い勝手に難がある
- SANGO Landはコードを貼り付ける形になるので、IT苦手なガチ初心者は最初戸惑う
WordPressテーマ SANGO(サンゴ)とは
SANGOは『心地よさというユーザー体験の追求』をコンセプトに開発された可愛らしいデザインが特徴の有料テーマです。
テーマ名 | WordPressテーマ SANGO |
販売価格 | ¥14,800 |
開発 | サルワカくん 現在:godaiさん(@steelydylan) 初期:catnoseさん(@catnose99) |
動作必須環境 | PHP 7.4 以上 WordPress リリースページに記載のある最新リリースから2ブランチまで |
対応ブラウザ | Edge / Chrome / Firefox / Safari (各最新版) |
ライセンス | スプリットライセンス(複数サイトで利用可能) |
『サルワカ』という開設半年で月間100万PVを超えるようなサイト構築のノウハウが詰まったテーマであり、SEO対策もしっかりできているでしょう。
特にSANGOのバージョン3.0以降、大きな進化を遂げました。
ブロックエディター(Gutenberg)への完全対応により、HTMLやCSSなどの専門知識がなくても、より直感的にサイトのカスタマイズを行うことができるようになりました。
さらに、SANGO Landを利用することで、450種類以上の洗練されたデザインパターンやブロックを手軽に取り入れることができるため、サイト作成の幅が格段に広がり、他の有料テーマとの差別化に成功。
これらの進化により、ユーザーはより効率的かつ自由に、個性的なサイトを構築することが可能となりました。
SANGOのメリット
では、ここからはSANGOが一体どんな点に優れているのか?を紹介していきます。
具体的な検証内容は以下の通り。これは有料・無料を差別せず検証します。
- 1.サイトデザインの即時性と拡張性
-
サイトデザインは自分が作りたいイメージを反映できるかが重要です。その上で、そのサイトデザインをすぐ作れるか?また、どのくらい自由に拡張できるか?はブログ初心者にとっては重要な指標です。
コードの追加など、専門的な技術を必要とする場合は減点します。
- 2.見やすいコンテンツが作れるかどうか
-
サイトデザインの中でも、自分が作りたいと思う投稿を作れるか?はコンテンツの質そのものに関わります。
最近では、ブロックエディタが基本になり、自由自在なコンテンツを作るために必要なテーマ独自のブロックがあると見栄えもよく、見やすくなります。ちなみにブロックエディタに対応していないテーマは、もはや時代遅れなので大きく減点します。
- 3.サイトスピード
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いくらデザインが良くても遅くては意味がありません。最近のGoogle評価ではページエクスペリエンスや、ウェブに関する主な指標(Core Web Vitals)が重要になりました。
つまり、見栄えがよくても、内部的にレイアウトが崩れていると判断されたり、表示スピードが遅いと判断されると、検索順位に大きな影響を与えてしまうため、その場合は減点します。
- 4.SEO対策
-
WordPressを使う方の多くは検索順位1位を狙っています。1位になれるか?ではなく、1位になりやすいか?というのは内部的な施策が大きく影響します。しかし、自分では変更しづらい箇所なため、開発者の腕が試される部分です。
HTML5準拠でW3Cの文法エラーがない、構造化マークアップができている、SEOに関する設定ができるなどを評価します。
- 5.サポート
-
いくら性能・機能が良くても、使い方が分からないのでは意味がありません。全員がITが得意な人ばかりではないため、マニュアルが充実しているか?サポートは素早く対応してくれるのか?は非常に大切な要素となります。
この検証結果を踏まえた上で、良いと思った点はこちらです。
では、この内容を詳しく紹介していきます!
豊富なブロックでコンテンツが作りやすい
SANGOはブロックの種類が豊富で、魅力的なコンテンツが作れるようになっています。
以下がSANGOで使えるボックスの一覧です。


全体的にJavaScriptを使わず、HTMLとCSSのみで実装するように工夫されているので、高速化にも対応。デザインもかわいく見やすい形に整っていて、使いやすいです。
SANGO Landで多彩なデザインパターンが利用可能
SANGOを使用する大きな利点の一つが、SANGO Landの存在です。
他のテーマでは、基本的にカスタマイズをしようと思うと、他のユーザーが公開しているカスタマイズ方法を検索したり、自作したりしなければいけません。
しかし、SANGOの場合は、SANGO Landにて450種類以上のブロックパターンが配信されており、活用することで洗練されたデザインをコピペで簡単に実現可能!


初心者でもプロ並みのサイトをコピペするだけで簡単に構築できるのは、このようなサポートがあるからこそです。
お気に入り登録すればAPI機能を使って呼び出せます。
もっと頻繁に使う場合は、カスタムプリセット機能で保存しておけば何度も呼び出せるのも素晴らしいですね。

カスタムCSS、カスタムJSでブロックのみにカスタマイズ可能
SANGOでは特定のブロックにのみカスタムCSSやカスタムJSを適用できる機能があります。
他のテーマではこんな器用な設定はできず、子テーマに記述し、反映させる方法しかありません。そうなると、使用しないページでも読み込む必要があったり、全体へ悪影響を及ぼしたりするため、記述方法を工夫しないといけなくなります。
SANGOはエディター画面で個々のブロックごとに細かく調整できるため、コントロールをしやすいです。
高速化を行うことでページ読み込み速度も早くなる
SANGOはページ表示スピードも高速化できます。
他のテーマでは、「高速」を謳っていても、実際に速度を測ってみるとGoogle Page Speed Insightの結果で50〜70点に収まるものばかりで、高速を謳うには少し心もとない数値です。
SANGOも例に漏れず70点台なのですが、実はさまざまな高速化が設定できます。
SANGO 3.0より 管理画面→SANGO設定 →高速化設定よりさまざまな高速化設定をできるようになりました。
以下の項目を高速化設定より設定可能です。
高速化のチップス
ブログを始めたばかりの方は全ての設定をONにしていただくのがお勧めです。
プラグインなどを使っており機能の衝突の関係からやむ負えない場合のみOFFにしてください。設定項目の一覧
✨キャッシュ設定
┣ 一度読み込んだページをキャッシュする
┗ HTMLを圧縮してキャッシュする✨インライン設定
┣ SANGOテーマのCSSをインラインで読み込む
┗ SANGOテーマのJavaScriptをインラインで読み込む✨アセットの読み込み設定
┣ 圧縮されたCSSを読み込む
┣ SANGOテーマの2系以前のCSSを読み込まない
┣ カスタムCSSのfooter出力を停止する
┣ jQueryを読み込まない
┣ 絵文字用のJSを読み込まない
┗ Googleフォントを読み込まない✨遅延読み込み及び先読み設定
高速化設定しよう – SANGOカスタマイズガイド
┣ メインコンテンツ外の画像の遅延読み込み
┣ 記事内のiframeやscriptの遅延読み込み
┣ リンク先情報のプリフェッチ
┣ スクリプトの遅延読み込み
┗ DNSプリフェッチ
高速化設定をしていくことで、サイトスピードの及第点と言われる90点台までスコアを上げられます。


テーマのダウングレードができる
SANGOは実はテーマ自体のダウングレードができます。
テーマをアップデートして、プラグインが動かなくなった、レイアウトの表示が崩れた…というケースは他のテーマではよく見かける光景です。
その場合、基本的にはバックアップを使用して元に戻すか、諦めてそのまま使うか…という対策をすることになります。
しかし、SANGOの場合、ダウングレードができるので、不具合が出た時に元に戻すことが可能!

万が一の場合でも安心ですね!
内部リンクのクリック数計測ができる
SANGOはテーマ標準の機能としてクリック率計測ができます。
他のテーマでは、Google Analyticsや、Googleタグマネージャーを駆使したイベント管理を行わなければならず、非常に難解です。
SANGOではクリック数計測は自動的に行われ、内部リンクのクリック率が簡単に計測でき、対策が立てやすくなります。ABテストも簡単に設定可能です。
値段が安い
SANGOは価格も比較的安い部類なのが選びやすい理由の一つでしょう。
他のテーマは15,000円を超えるものが多く、「高いなぁ」って感じる値段です。
テーマ名 | 価格(税込) |
---|---|
Emanon Premium | 27,800円 |
賢威8 | 27,280円 |
JIN:R | 19,800円 |
DIVER | 17,980円 |
SWELL | 17,600円 |
THE THOR | 16,280円 |
SANGO | 14,800円 |
AFFINGER6 | 14,800円 |
Emanon Business | 12,800円 |
STORK19 | 11,000円 |
ゴールドブログ | 9,900円 |
SANGOは15,000円以下で、他のテーマよりも安い部類に入ります。そのため、選びやすい価格と言えるでしょう。
SANGOのデメリット
ここからはSANGOのイマイチだと思う点を紹介します。
細かな設定で無難な感じのするSANGOですが、不満は少ないながらいくつかあります。
では、この辺りを詳しく解説していきます。
デザインがどうしてもかわいくなってしまう
SANGOは流線型をメインにしたマテリアルデザインを使い、『柔らかく、かわいい』雰囲気を作り出しています。
マテリアルデザインとは、2014年にGoogleが提唱したデザインのこと。明確なガイドラインが定められたデザインであり、「見やすく、直感的に操作できるWebページ・サービス」を作ることを目的としています。
マテリアルデザインには、5つの特徴があります。
Googleが推奨する「マテリアルデザイン」とは?5つの特徴と、メリット・デメリット・作り方について解説 – Tayori Blog
- 現実世界の物理的法則を取り入れる
- 紙とインクの要素で組み立てる
- 色の数を少なく配色する
- 影を活用して立体感を作る
- 連続性のあるアニメーション
しかし、この『かわいさ』がデメリットとなる場合もあります。
ビジネス向けサイトや男性的、またはシックで大人っぽいテイストを求めている場合、SANGOのデフォルトデザインは少々合いません。
自由度の高いカスタマイズは可能ですが、根本的なデザインテイストを大幅に変更するには、ある程度の労力とカスタマイズ知識が要求されます。
構造化マークアップは十分とは言えない
SANGOは構造化マークアップが多いとは言えません。
もちろん、基本的な構造化マークアップはされていますが、Luxeritasと比べるとどうしても見劣りする印象。特にPublisher(組織)のロゴに関して、エラーが発生していて使えないのはちょっとマイナス点です。

コーポレートサイトを作るにはセンスとスキルが必要
SANGOはコーポレートサイトを作るのには向いていません。
コーポレートサイトとは企業ホームページのようなサイトを作ること。SANGO Landでヒーローヘッダーなどを使えばパッ見の印象を劇的に変えることは可能ですが、サイト作りはヘッダーだけではありません。
サイト型ブログくらいなら作れなくはないのですが、コーポレートサイトとなると、デザインセンスが問われるので簡単には作れないでしょう。

SANGOの周りからの評判
では、SANGOは周りからどんな評価を受けているのか?を調べてみました。
良い評判
メリットとしては「中の人が良い人」、「雰囲気が柔らかい」、「SANGO Landが良い」という意見が多いですね。
悪い評判
悪い評判はほとんどありませんでした。どちらかというと、「SWELLにしようか迷ってる」「Cocoonのままでいようかな…」とテーマ選びに悩んでいるか、デザイン面・子テーマの移行に戸惑ってるなどがありますね。
SANGOと他のテーマの比較
SANGOは他の有料テーマとどんな違いがあるのか?と思う方もいらっしゃると思うので、オススメのテーマとの比較をしてみましょう。
個人的主観になりますが、大体こんな感じになると思います。
比較項目 | SANGO | Cocoon | SWELL | Emanon Premium |
---|---|---|---|---|
デザイン | かわいい、流線型 | シンプル、質素 | シンプル、スッキリ | シンプル、ビジネス |
コンテンツ作成機能 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
設定のしやすさ | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★☆☆ |
ページ速度 | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
価格 | 14,800円 | 無料 | 17,600円 | 27,800円 |
SEO | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
機能性 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
拡張性 | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
用途 | ブログ | ブログ | ブログ | 企業サイト、メディアサイト、ブログ |
サポート | マニュアル フォーラム | フォーラム | フォーラム コミュニティ | メール対応ユーザーサポート |
『可愛さ』『初心者』にピンと来るならオススメするテーマ
オススメ度:
★★★★☆
- メリット
-
- ブロックが豊富でコンテンツ作成が捗る
- SANGO Landで豊富なデザインが使い放題
- 特定ブロックのみにCSSなどを適用可能
- 高速化も十分な速度
- テーマのダウングレードがあり、表示崩れても安心
- 内部リンクのクリック数が計測可能
- 他の有料テーマよりも比較的に安い
- カテゴリーページの編集可能
- デメリット
-
- デザイン面がどうしても可愛くなる
- 構造化マークアップにエラーがある
- コーポレートサイトは作りにくい
- タグページ編集不可能
SANGOはマテリアルデザインを採用しているため、デザイン面でコードカスタマイズするのはとても難しく、コードでカスタマイズしていきたい人はあまりオススメできません。
しかし、使いやすさにこだわりが詰め込まれた、初心者ブロガーに優しいテーマです。「ブログをかわいいデザインにしたい!」と思っているなら、SWELLよりもSANGOをオススメします!
有料テーマで悩んでいる人はぜひ候補に入れてみてくださいね。
もし、SANGOではなく、有料テーマも含めて検討中の方はWordPress有料テーマのオススメをご覧ください。